近年、建設業界に大きく横たわる技術や技能の伝承問題。国や業界をあげて担い手確保の対策などが講じられているが、その成果が表れるには歳月を要するだけに、依然、道半ばの状況が続く。若者たちに、この業界の魅力をどう発信するのか。もちろん、いまの時代に合った賃金体系や働き方の環境づくりへの対応は不可欠だ。一方で、彼ら、彼女らに自身の生涯をかけて飛び込むだけの価値が、建設業にはある、という情報を発信し続けることも、大切な取り組みの一つだろう。次の担い手たちの水先案内人となる熟練技能者。建設業の行く末を占う上で、その果たす役割はますます大きくなっている。ここに長年、業界の最前線で技能の研鑽、及び後進の指導育成に努めるとともに、市民生活の向上等に功績があった平成28年度福岡市技能功労者を紹介する。